「生命の木」と黙示文献のエノク書と第4エズラ書
エノク書と第4エズラ書は、両書とも旧約の世界から、新約の世界への橋渡し的な文書であり、 メシアの予告を含みます。
第4エズラ書では預言されているメシアがダビデの家系であることが書かれており、これが福音書のなかのある場面につながっていることがわかります。
エノク書と第4エズラ書には両方とも「生命の木」が肯定的な描写、希望のある文脈で取り上げられます。 「生命の木」については聖書の他の場所にもありますが、とても重要なモチーフになっています。
「生命の木」ときくと後世のクリスチャン・カバラのなかの生命の木の観念を思い浮かべる人がいると思いますが、そういった後付けでつくりあげられた話ではなくて、より根源的なことをここでは示していると思います。
「生命の木」は天と地を繋ぐ構造を示していて、中央の道を意味する「幹」がある構造が大きな枠を形成しています。イエスが教えた「真珠」ともつながりがあるものです。
旧約の世界から、新約の世界への橋渡し的な文書の中で、このモチーフが出てくることが興味深いです。
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