「エピノミス」とアストロロジー
プラトンの「ティマイオス」はギリシャ文化圏での秘教の伝統を語ったものです。プラトンの初期の著作のように、 ソクラテス関係の著作とは、大きく異なっています。
ティマイオスの中で語られた内容の先に、占星術があります。ティマイオスは宇宙の生成原理や生み出された万物の特性について述べています。その先に、プラトンの後期の著書とされてきた「エピノミス」のなかにアストロロジーへの言及があります。
この「エピノシス」のアストロロジーに関しての言葉は、それ以前の著作と大きく矛盾する主張なので、 研究者のあいだでは、議論がある個所です。(どういう議論なのかは、そういった専門の書籍にあたってください。)
自分が思うに結局のところ、「エピノミス」でいっているアストロロジーはティマイオス的な宇宙論を基礎とした天宮の法則、配置にたいして、「理性的認識」の能力を適用したものを意味しているようです。その位置から個別的、具体的なところにまで、拡げるということを意図しているとおもいます。それで「智慧」を得る方法であるといったのではないでしょうか。
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