プラトンの後期の著作に分類される「エピノミス」にある占星術についての意外な言葉

プラトンの後期の著作に分類される「エピノミス」には、占星術についての意外な言葉が残されています。 

智慧を得るための方法として、占星術を最高の学問の分野として、あげています。 （当時は、天文学と占星術の区別はありませんから両方を含んだ意味です。） 

「エピノミス」は直接の著作というよりは、プラトン学派の内部でまとめられたものであるという分析もあります。 

 プラトンの一連の作品を見ていると、智慧を得るための方法は、「ディアレクティケー」と考えていたはずなので、 「エピノミス」にある一文は矛盾することになります。 

 人間の精神の中に潜む叡智と「天使的存在」との照応関係に踏み込んでいることばが、「エピノミス」のなかに 反映したということは考えられますが、言葉が少なくてそこまでのことなのかは、はっきり論証ができません。 

 「エピノミス」にある一文はインナーサークルで語られていたものを反映している可能性はあります。