フッサールの問題意識

土曜日の読書会で、哲学の話に広がった時点で、言及したフッサールの本は『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』です。 


この本でフッサールは、ヨーロッパ的な学問の現状に危機感を持っていることを表明します。 

ヨーロッパ的な学問の一部、実証主義的な学に関しては一定の成功をおさめています。物理学関連や天文学、医学などはその範疇です。この関連分野が発達しているのは、現代の科学の成果から明らかでしょう。 

それ以外の「形而上学」的な面を持つ学に関してはフッサールは大変な問題意識を持っていました。そのことがわかるのが本書です。

実証主義の流れが、ヨーロッパ諸学のなかに大きな亀裂を生んでいくことについての危機感を感じながら、哲学の歴史をさかのぼって、過去の思想家を再検討しながら、論を進めていきます。 

現象学自体の解説書では、なぜそんな見方をするのかが見えないのですが、本書でフッサールの問題意識をしることで、納得できるところがあります。やはり当人の著作というのは、思想を理解するためには重要です。

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