占星術の人間の尺度への適用
ゲノンの著作に以下の指摘があります。
『ルネッサンスを讃え、現代文明のプログラムをなによりもよく要約する一つの言葉がある。
それは「人間主義(ユマニスム)」である。
実際、これはすべてを純粋に人間的尺度に還元し、高位の次元のいかなる原理をも捨象することを意味している。
それは象徴的に表現すれば、地上を征服するために、天から目を背けるということになる。』
精神的な価値を持つもの、芸術、美術、音楽、占星術など、すべてにこの傾向は出ています。
現代は実用的な観点が第一になっています。
そしてこれは別のことも呼び起こします。物質的な面からの欲求の満足だけを追求するようになり、さらに、欲望が次の欲望を生み出していくという傾向は、人間を尺度にしていることによる必然的な帰結です。
占星術についても、人間の尺度への適用が現時点では、メインになってしまっています。
でもこれは、サイクルの法則として必然的におきる一つのフェーズです。
そこからまた上昇弧に移行することが、織り込まれています。
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