ヘルメス文書より。「ヘルメス・トリスメギストスなるポンマイドレース」
この文書の中では、ポンマイドレースとの会話のなかで、ビジョンを見せられながら、世界の成り立ちが開示される様子を描いています。
この中に以下の言葉があります。
『あの光は、私であり、お前の神なるヌース(叡智)であり、闇から現れた湿潤なフュシスより以前にあるものである。ヌースから出た、輝くロゴスは神の子である。』「ヘルメス文書」52ページ(朝日出版社)
四大を生み出すフュシス以前にある光、それは人のうちに存在する叡智であるということで、それは神といっていい存在です。
ここで述べられている思想が、その後の西洋の思想のなかに流れ込んでいます。
ヘルメス文書はエジプトの思想ですが、1900年ぐらい前のギリシャ哲学に大きく影響していると感じます。
ロゴスの位置づけがキリスト教の神学とはことなりますが、大筋はかなりの類似性があります。
エジプト、ギリシャ、ペルシャの三つの霊的な流れが、交差して、キリストの出現を準備したという話がありますが、そのうちの一つの流れは、こういったヘルメス文書のなかに記録されているようです。
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