ダンテ「神曲」の象徴的表現2
ダンテ「神曲」の象徴的表現2
ダンテは「神曲」のなかで、明らかに象徴を意図的に用いています。
最初に出てくる地獄への巡礼の旅は下方の無意識の領域になかで行われる分析的な探求であり、そのあとの煉獄界のなかでの山への登山は浄化の過程と意識化の過程、意識的な働きかけを通して意識レベルの上昇を描いています。第3の部分、天界への訪問は超意識、トランスパーソナルな段階への進展を象徴的に描いています。
この「神曲」は、単なる読みものとしてだけでなく、イマジネーションを体験するというエクササイズとしての活用方法もあります。低位の段階で受け取ったイメージを高次の段階に消化するという技法に活用ができるのです。
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