本の紹介:「日本人はなぜ株で損をするのか」藤原敬之著

ファンドマネージャーが京都大学で行った講義をもとに構成された本です。  


よくあるような株で○○億儲けるとかうたっている内容の薄い本とは異なって、株価の本質を説明してます。  


その基礎には科学的な思考があります。 自然科学のアプローチ、社会科学のアプローチ、構造的アプローチ、以上三つのアプローチを著者はとっています。

それらの方法を血肉にして、市場の動き、企業の分析に生かしています。 


また実際的な情報整理のコツにも踏み込んでいます。 

情報については「次元認識」の大切さをいっています。単なる生情報ではなく、自分のなりの方法論や関数をもって情報に向かい合うことで生きたものになるということです。  


正しく現状を認識して、事象の次の展開を読み取るために、この著者の思考は参考になります。 

単に株の話だけでなく、物事の本質を捉えたいと思っている人には、とても刺激を受ける本です。