コへレトの言葉12・6(旧約聖書)

コへレトの言葉12・6(旧約聖書) 

「やがて銀の糸は断たれ、金の鉢は砕かれる。 

泉で水瓶は割られ、井戸で滑車は砕け散る。」(聖書協会共同訳)  


旧約聖書のコへレトの言葉には表面的な言葉以上の意味が込められているとされています。 

引用した言葉の中に含まれるキーワードは以下のように解釈されています。 

この文章は、人生の最終局面での移行の瞬間を描写しています。 

霊体と肉体とを結びつけるのが「銀の糸」です。魂の器である「金の鉢」これは松果腺のことであり、高次元からの力の流れは、松果腺を経由して他の脳内センターに届くのですが、その分配の働きをするのが「金の鉢」です。 

「水瓶」と最近は翻訳されていますが、以前は「水差し」と訳されていて、その形状から松果腺と脳下垂体との連携する部分のことを「水差し」で象徴しています。  


コへレトの言葉の中にながれる「人間的な世界のことはすべて、移ろいやすく、すべて空である。」という思想と仏教の中観思想の「空」とは異なった思想です。

中観思想はむしろ「得ることがない」のなかに「得れないものはない」を含んでいます。

一方、コへレトの言葉は人間的な俗な事柄について空であるといっていて、神への畏敬へ向かわせようとする教えを含んでいます。