「ヘラクレスの労役」黄金の林檎の象徴性
秘教占星学にかかわるアリスベイリーの著作に「ヘラクレスの労役」(The Labours of Hercules)という本があります。
秘教占星学の12サインが示すテーマとギリシャ神話で語られているヘラクレスの12の仕事は対応しているという観点から書かれています。
この中で特に難しい仕事が、黄金の林檎を得るために、アトラスの仕事を一時、肩代わりすることです。
女神が番をしている黄金の林檎をとりにいくのがヘラクレスの任務なのですが、場所がわからないので女神の父親のアトラスに林檎を探させて持ってこさせようとするのです。
アトラスは天全体を支えていますので、アトラスの不在中、ヘラクレスがかわりに天を担う仕事を代行することになるのです。
以上の神話の中には豊かな象徴があります。
天を支えるアトラスは天と地の間を結びつけています。
東洋風の表現では「天地人の三才」の統一を意味します。
天と地を結びつけることができたアトラスは、その結果、黄金の林檎を成果として得ることができます。 これは霊体の中にその黄金の林檎の形を作り出すということを象徴しています。
この著作は日本では、ある存在の意志によって、本の存在自体が伏せさせられている状況が続きますが、秘教占星学を実際的に考える人にはとても有用な本です。
アリスベイリーのグループにつたえられる秘伝の行法には黄金の林檎の秘義が伝えられています。
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