内なる世界と外なる世界

人間は二重の意識構造を持っています。 

グルジェフの著書の第3集『生は「私が存在し」て初めて真実となる』のなかにも描かれているように、環境に反応する外界との接点と内的なところにつながる内なる世界があります。 

生まれてから成長する中で、5感覚が発達し、生活する環境の刺激に反応しながらも、次第にその個人としての内なる空間が自分の中に育ってきます。これがその人の意識の置き場所として機能し、考える意識のポイントを作り出します。ここから思考、洞察といった内界の意識活動が内なる世界の中で活発に動く土台となるのです。以上のように外の世界への自動的な反応をおこなう意識の部分と内的な意識の部分の二重構造ができてくるのです。 


内界の意識活動は力のエネルギーであり、これが一定線を超えて高まれば、外の世界を変えていくことができます。力が高まることでその周囲にエネルギーフィールドができて、あきらめずに外に向かって働きかける力を得ます。これが知性にまでたかまれば、それは高次の魂との接点であります。 外の世界に適切に反応する一方の極と、もう一方の内的に確立できた静寂な知力の極の2極ができることによって、電極のようにエネルギーをだしていく構造ができるのです。 

これが日常の中の生活の場で、学んでいくということの意義です。瞑想によって、内的な力を高め、日常では地の力のなかに取り囲まれていて、適切に現実に対処しながらも、魂の力との接点を保つというのが訓練です。 


知性は魂からやってくる特性であり、人間の本質的な特性でありますが、意志と訓練によって引き出す必要があります。そのために日常の生活、仕事、家庭という場があり、そのなかでトレーニングを続ける 瞑想だけでは、これは成立しなくて、内的な洞察、観察、分析というプロセスを伴いながらも、もう一方の極、外界に適切に反応する機能体の調整が必要ということです。 

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