釈尊が在世したから、提婆達多(ダイバダッタ)も来た。
提婆達多(ダイバダッタ)は初期の仏陀の活動にかかわっていた人物で、釈尊とは縁続きであったとされる人物です。
提婆達多は初期の出家者たちを組織化し、戒律を厳格化し、ペナルティもあたえるという規則を主張して、教団改革をしようとした人物です。考え方は釈尊とは大きく異なっていました。
ダイバダッタは結局、ブッダに反逆して、ブッダに危害を加えようとまでしています。
ここで、ユダの話を思い出す人がいるかも知れませんが、これはキリスト教でとらえられているユダとは違う話です。「ユダ」として知られている人物は覚者ですので、四福音書に断片的に伝えられている話では、ユダの真意はわかりません。
聖書で、釈尊と提婆達多との関係が書いてあるのは、ヨハネ伝の最初の部分です。 ふつうは光があったら、闇が消えるはずなのに、ヨハネ伝では闇が光のまわりで存在するとされていて、闇は光を知らなかったと述べています。これが釈尊と提婆達多との関係です。
提婆達多は歴史的に存在していて、その教団も長く存続していたのです。
提婆達多的な性質は人間の心の中にあり、アンチの現れの象徴的な話としてとらえることができます。釈尊の言葉を利用しながらも、別の都合の良い解釈を作り出し、自分を権威者にして、組織力を発揮して、別物を作り上げてしまうという人間の性質が象徴されているのですが、実際にあった実話なのです。
こういうことは、歴史的に多く繰り返されています。
秘教学校が現れるということは、ダイバダッタの到来も同時に起きるということです。
そしてその対処方法は常に同じです。よくよく注意するべき話です。
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