占術の体系の進化について

どの占術の体系でも、初期の大雑把な世界観の表現から始まって、時代を経て、体系化されて、細部の意味付けがされ、技法を整理するための理論化が進んでいき、高度な体系に進化していきます。必ずしも先に詳細な理論があるわけではないことがあります。 

 比較的わかりやすいのが、近年体系化されたタロットの世界があります。 

 タロットにかんする世界観として、よくある説明のひとつは、以下の通りです。 

タロットは、原理的に、すべてのカードでもって、全体性の表現となっており、一種の宇宙原理の象徴と想定されています。例えると高次の次元で球体上にすべてのカードが存在していて、一つの宇宙を作ります。全体でもって体系として存在しているという構造です。 

そういった状態の中に問いを入れることにより、宇宙原理としてのカードの次元の構造に変化がおこり、問いに対応するカードを軸に、カードの再配置がおこなわれ、その時の問いに対する答えが、他のカードの組み合わせにより表現されるという考え方です。 


 その構造は先のように球面で示されることもありますが、カードの並びの順序には八の字型に照応関係があるという考え方もあります。 


 東洋の世界でいうと、河図洛書の原理が、現実世界の中、時空のなかで、多くの展開をすることと並行関係にあります。時空を超えたところから、特定の時空に対応したかたちで、原理が現実に反映するということです。 


 ここで注目すべきは、その体系をどの次元に構築したのか、アストラル的な次元であるのか、ノエティカルなのか、ノエティックなのかによって、特性が異なることです。