限定された視野の問題、カモワンタロットとその周辺の問題

カモワンタロットというものがあります。カモワンタロット自体はひとつの見地から体系が作られているものなので、それ相応の価値を持つものです。そして、これにかかわる大多数の人は、良識ある人なのですが、一部のカルト的な動きを見せる人もあります。そういった一派の一人がわけのわからない主張をしに来たことがあります。 


 その人はカモワンタロットについては、正当な形で、教科を学んだというよりは、途中のプロセスを飛ばそうとしているような動き、考えがあるひとでした。人間的にもどうかというところがあります。「師匠の技をぬすむ」というのは、芸事のなかでよく言われます。これはすでに師匠がそこに見せているものから学べという意味ですが、一般社会の中で、資料やテキストの類を不法に入手することは、良いことでないのは明らかです。 良識という点で課題を持った人でした。 


 タロットの歴史については、すでにある程度は明らかにしていて、研究されて公表された本があります。 このカルトの信者は限定された視野のなかで、タロットは未だにエジプトの神秘であって、それを「俺は現地エジプトで見て来た」と主張していました。これは19世紀末ごろまでのヨーロッパでの通俗的なタロット観です。カモワンタロットの主張のなかにそれと思わせることを言っていたようです。 

実際見てきたものを客観的に検証すれば、すぐに否定されてしまうようなものであったことは想像できます。 そうなる危険性を感じているのか、具体的な論拠や証拠は見せていませんでした。 


 どんなものごとでも、かかわる人によっては、変質が起こります。この人は思考の能力が欠けていて、信じる信じないのレベルでの判断しかできなくあっていたということです。思考の硬直化や限定された視野の問題がここにはありそうです。 


(追加情報2021.10.10) 

現在カモワンタロットの在庫なくなっているようで、入手困難です。そのためネット上の公式サイトに見えるところから買おうとすると、決済だけされて、物はまったく届かないということが去年から起きているようです。複数報告されています。お金の回収には、かなり時間がかかっているようです。この「教団」のまわりにあった、以前からちらちら見えていた怪しさが、明らかなかたちをみせてきているのですね。だまされないためにも知性は必要です。

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