北半球と南半球問題と占術体系
暦を作る技術である天文学は、現在の地球の歴史ではすべて、北半球で発達しています。
エジプト、ペルシャ、インド、中国、マヤなどは天文の観測をおこない、暦の作成をしています。これらはすべて北半球の文明です。
占星術の発生とその伝播については諸説があり、どこが発祥なのかは別にしても、すべては北半球で発達しているという事実があります。
暦の技術が北半球で発達したということが、占術の体系にも大きく影響をしています。
主に中国で発達した東洋占術では南が温かいことが前提で、体系ができていますが、南半球では、反対に南にいくほど寒くなります。グローバルな社会になっているので、このことは大きな課題になっています。
西洋系の体系では、北半球で春分点としているポイントは、南半球では秋分点とみなすべきでないかと考える人もいます。
ここで考えるべきことは、地球自体の極性として北極側がプラス極、南極側がマイナス極であるということです。
精神性を問題にするのであれば、北極側のプラス極を主導する要素にするべきであり、マイナス極が「従」の関係になるということです。(物質性を主にするのであれば、この話は逆転します。)
南半球生まれの人を四柱推命でみるとき、意外にそのまま適用しても、適合しているという非常に不思議な事実があります。
北半球で発達した理論が大枠で、南半球でも適合するのは、精神性を主体とする限り、北側がプラス極であり、見えない世界の上位の階層であり、主導する原理になるのにたいして、一方、物質性を代表するマイナスの要素は「従」に相当するため、北側の視点の体系が有効であると思われます。
技術的には、西洋占星術では、ハウスを南半球のデータで決めるだけです。紫微斗数は太陰太陽暦を地域ごとにしたうえで、各星曜の成立根拠から見直しする必要がありそうです。
(太陰太陽暦については、国ごとに作る必要はあります。これは地域による時間差の関係ですから別の視点です。日本で新月になる日とカリフォルニアで新月になる日が異なることはよくあります。)
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